台湾で使うなら TECO の認証、中国大陸で使うなら Apostille

アメリカで受け取った結婚証明書を国外で使うときは、まず行き先を確かめます。台湾で登記するなら、駐米台北経済文化弁事処(TECO)で認証を受けます。台湾はハーグ条約(Apostille Convention)の締約国リストに載っていません。中国大陸で使うなら、2023 年 11 月 7 日からは Apostille(ハーグ認証)だけで足り、中国の在米大使館・総領事館の認証はもう要りません。
二つの道は申請先も費用も日数も違い、送り先を間違えるとやり直しです。以下、分けて書きます。
Apostille とは何か、どこで取るか
Apostille(ハーグ認証、付属証明書)は、ハーグ条約の締約国どうしが互いに認める文書の証明で、証明するのは署名と署名者の身分であり、文書の内容ではありません。ハーグ国際私法会議の締約国状況表によると、アメリカは 1981 年 10 月 15 日、中国は 2023 年 11 月 7 日に発効しています。表には 130 の締約国があり、台湾は入っていません(ハーグ国際私法会議、2026-10-22 確認)。
州が発行した結婚証明書の Apostille は、その州の州務長官(または同等の機関)が扱います。郡ではなく、あなたが住んでいる州でもありません。
- カリフォルニア:カリフォルニア州務長官で 1 部 US$20。窓口で申請する場合は、署名 1 つにつき US$6 の特別処理手数料が別にかかります。郵送(処理はサクラメントのみ、受付順で急ぎは不可)か、サクラメントまたはロサンゼルスの窓口で当日受け取りができます。文書はカリフォルニアの公務員が署名した原本でなければならず、コピーは受け付けません(カリフォルニア州務長官、2026-10-22 確認)。
- ネバダ(ラスベガス):Clark County は、郡では Apostille を扱わずネバダ州務長官が扱うと明記しています。申請の前に County Clerk で結婚証明書の certified copy を取ってください(Clark County、2026-10-22 確認)。
- ユタ:Utah County が送付を手伝い、副知事室が発行します。数週間かかり、電子 Apostille もあります(Utah County、2026-10-14 確認)。
連邦政府が発行した文書はアメリカ国務省の扱いになります。結婚証明書は州か郡が発行するものなので、上のとおりに進めます。
中国大陸で使う場合
在米中国大使館の公告(2026-10-22 確認):
- 中国は 2023 年 3 月 8 日にハーグ条約に加入し、2023 年 11 月 7 日から中米間で発効しました。
- 同じ日から、在米中国大使館・総領事館は領事認証を取り扱っていません。
- アメリカの公文書を中国大陸で使う場合は Apostille だけで足り、アメリカ側と在米中国大使館・総領事館の認証は要りません。申請先はアメリカ国務省か各州の州務長官室です。
- Apostille が証明するのは署名の真正と署名者の身分だけで、提出先が必ず受け付けるという意味ではありません。書式、内容、期限、翻訳の要件はまず提出先に確認してください。
2023 年以前に書かれたネットの解説には、「州務長官の認証のあと在米中国大使館・総領事館の認証を受ける」とまだ書いてあるものがあります。それは旧制度です。
台湾で登記する場合
台湾側では、内政部戸政司の規定により、国外で作成された文書は在外公館の認証を受ける必要があります(内政部戸政司、2026-10-22 確認)。ですからアメリカで結婚して台湾で登記するなら、結婚証明書の certified copy は TECO で認証を受けます。州務長官で Apostille を取るのではありません。
- どの事務所に出すかは、あなたの住所ではなく証明書を発行した州で決まります。たとえばネバダ州発行のものはサンフランシスコの TECO に出します。結婚証明書はどの TECO に出すか を参照。
- 公式ページで確認できた事務所では、認証手数料はどこも 1 部 US$15 です。中国語訳は自分で用意します。
- 認証後は TECO から戸政事務所へ書類を回してもらうか、自分で台湾に持ち帰って手続きします。手順の全体は アメリカで結婚して台湾で登記する五つの手順 を参照。
よくある三つの出し間違い
- 台湾で使うのに Apostille を取る:戸政司が求めているのは在外公館の認証で、Apostille では代わりになりません。
- 中国大陸で使うのに古い解説どおり総領事館へ行く:2023 年 11 月 7 日から在米中国大使館・総領事館は領事認証を取り扱っていません。
- コピーや記念証明書で申請する:カリフォルニア州務長官はコピーを受け付けないと明記しています。教会がくれる記念証明書も、郡が発行する certified copy ではありません。ラスベガスでの結婚も台湾で登記できます の「記念証明書は certified copy ではない」を参照。
ほかの国で Apostille が要るかどうかは、その国が締約国かどうかを見て、さらに提出先に聞きます。送る前にはっきり確認し、先回りして取ることも、先回りして省くこともしないでください。
よくある質問
アメリカの結婚証明書を台湾で使うには Apostille が要りますか?
要りません。台湾はハーグ条約の締約国リストに載っておらず、戸政司は国外の文書に在外公館の認証を求めているので、TECO で認証を受けます。
アメリカの結婚証明書を中国大陸で使うにはどう認証しますか?
2023 年 11 月 7 日からは、発行した州の州務長官(連邦の文書はアメリカ国務省)で Apostille を取れば足ります。在米中国大使館・総領事館は領事認証を取り扱っていません。提出先が受け付けるかどうかは事前に確認してください。
Apostille はどこで取れて、いくらかかりますか?
文書を発行した州の州務長官で取ります。カリフォルニアは 1 部 US$20 で、窓口なら当日受け取りです。ほかの州の費用はその州の州務長官の公式サイトで確認してください。
結婚証明書をどこに出し、何部要るかは、お二人の国籍によって変わります。My Wedding Plan でお二人の身分を選ぶと、関係する項目がリストに加わります。certified copy は第 10 項、台湾での登記は第 15 項です。リストには無料版があり、メールアドレスを登録せずに始められます。
出典(確認日 2026-10-22)
- ハーグ国際私法会議:Apostille Convention 締約国状況表(2026-10-22 確認)
- 在米中国大使館:中国の「外国公文書の認証を不要とする条約」加入に関する公告(2026-10-22 確認)
- カリフォルニア州務長官:Request an Apostille(2026-10-22 確認)
- Clark County(ネバダ):What Is Proof of Marriage(2026-10-22 確認)
- Utah County:Ordering Guide(2026-10-14 確認)
- 内政部戸政司:結婚登記申請の手引き(2026-10-22 確認)