二つの口座が同じインデックスファンドを買っていると、分散しているようで大きく重なっています
結婚後に二人の投資を並べて見ると、たいていひとつのことに気づきます。分散しているつもりが、実は同じ賭けを二度置いていたのです。
重ねて賭けている状態とは
典型的なのはこうです。
- 二人の 401k がどちらも「ターゲットデートファンド 2050」
- 二人の IRA がどちらも S&P 500 のインデックスファンド
- 二人とも勤務先が IT 業界で、しかも自社株を保有している
別々に見ればどの口座も合理的です。合わせて見ると、家計の資産は同じ銘柄群に大きく偏り、しかもみなさんの収入源(IT業界の給与)と正の相関があります。市場が下落するとき、投資の目減りとリストラのリスクが同時に発生します。
一緒に点検すべき三つのこと
1. 二人の 401k の配分が重なっていないか
二つの口座の保有銘柄を並べ、全体の株式と債券の比率、地域の分布、業種の集中度を見てください。
調整の仕方はたいてい両方を変えることではなく、二つの口座をひとつのポートフォリオとして配分する、例えば片方に株式、もう片方に債券を置いたり、片方で足りない地域のエクスポージャーをもう片方で補ったりするような形です。
これには税務上の利点もあります。税効率の悪い資産を税制優遇口座に置けるからです。
2. 緊急予備資金は十分か
結婚後は支出の構造が変わるので(一緒により広い家を借りる、車が一台増えるなど)、予備資金の目標額を計算し直す必要があります。
そして新しいリスクも考慮してください。二人が同じ会社、あるいは同じ業界にいるなら、失業のリスクは相関しています。その場合、予備資金は一般的な助言より厚めに見るべきです。
3. 保険の不足
結婚すると、パートナーがあなたの収入に依存し始めます。ここが生命保険をしっかり見直すべきタイミングです。自分のためではなく、残される人のためですね。
ついでにすべての保険証券の受取人も変更してください(チェックリスト第 19 項参照)。
口座をまとめる必要はありません
はっきりさせておくと、退職口座はそもそもまとめられません。401k も IRA も個人名義のものです。ここで言っているのは「一緒に見る」ことであって、「一つに合わせる」ことではありません。
それに個人名義の口座には意味があります。特に片方が専業で家庭を支える場合、配偶 IRA がその数年間を空白にせずに済みます(清單第 77 項参照)。
実際のやり方
表計算シートを開き、二人のすべての投資口座を書き出します。口座の種類、保有銘柄、金額。そして全体の百分率を計算します。
ほとんどの人が初めてこれをやるとびっくりします。なんと我が家の資産の 70% が同じ場所にあったのか、と。
この表は以後、年に一度更新すれば十分で、頻繁に調整する必要はありません。
ひとことで言うと
二つの口座をひとつのポートフォリオとして見れば、分散が見せかけだと分かります。そして二人が同じ業界にいるなら、緊急予備資金はより厚くしてください。